案の定というべきか、芹沢狙いのヤツが、当然アイツらの中にもいるわけで。
クラスの約七割が参加することになった、クリパ当日。
会場のカラオケボックスで彼女の隣をゲットしようとするヤツの先回りをして、
「そういえば、ほら、この前のアイツ、元気にしてるかなあ」
と芹沢に何気なく話しかけつつ隣の席をゲットする。
芹沢に話しかけるのも久しぶりすぎて、思わず声が上ずりそうになる。
「うん。だといいね」
芹沢がニコッと笑い返してくれるだけで、天にも昇りそうな心地だ。
「あ、あのさっ、せり……」
「ひなーっ! あたしと一緒に歌おっ!」
芹沢の友だちの嶋野が、芹沢の腕を強引に取って連れて行ってしまう。
マジで今のタイミングは勘弁してくれよ~。
密かに頭を抱える俺の隣に、明らかに芹沢狙いのヤツ——藤堂がどかりと腰を下ろした。
クラスの約七割が参加することになった、クリパ当日。
会場のカラオケボックスで彼女の隣をゲットしようとするヤツの先回りをして、
「そういえば、ほら、この前のアイツ、元気にしてるかなあ」
と芹沢に何気なく話しかけつつ隣の席をゲットする。
芹沢に話しかけるのも久しぶりすぎて、思わず声が上ずりそうになる。
「うん。だといいね」
芹沢がニコッと笑い返してくれるだけで、天にも昇りそうな心地だ。
「あ、あのさっ、せり……」
「ひなーっ! あたしと一緒に歌おっ!」
芹沢の友だちの嶋野が、芹沢の腕を強引に取って連れて行ってしまう。
マジで今のタイミングは勘弁してくれよ~。
密かに頭を抱える俺の隣に、明らかに芹沢狙いのヤツ——藤堂がどかりと腰を下ろした。



