外面親友

また今日も一日が始まった。
ダサい制服を見に纏う。
昨日までの雨でジトジトした空気を振り払いながら無心で学校に向かう。
誰とも喋らない。何も感じない。一人でいることの恐怖心もいつの間にか消えてしまった。
もう心はとっくの昔に壊れているから。

「天乃ちゃん、大丈夫?」
最愛の父が死んだ私に声をかけるクラスメイトたち。
そんな心からも思っていない心配なんでいらない。私は一人でいい。
誰も話しかけないで。

そんな小学生時代。
中学生になって、私も少しは勉強した。
元気がないように見えるから、私は上部だけの胸糞悪い心配をされたのだ。
明るく降るまえば、そんな心配はもうされない。
私は今日も仮面を被る。

学校に着く頃には私の仮面も心をすっぽり覆い、そして太陽が顔を出し、からりと晴れた。
「おはよー蒴蓏」
「今日遅かったね」
「寝坊したからなー」
他愛もない会話を繰り広げる。みんなからは楽しそうに見える会話も、全く楽しくない。
みんな本当の友達なんていないでしょ。
私だけじゃない。一人なのは。心がいつも寂しいのは。
そう思うと心がスッと軽くなる気がしてたまらない。
はぁ、疲れた、早く家に帰りたくてしょうがない。

杏奈も早く朝の回やって。遅いなぁ。
早くやれって言ってんのに。死ね。


こんな心が汚い人間だと悟られたら。
みんなは私にどう接するにだろうか。
きっと離れていくに決まってる。
だから私は今日も仮面を被る。
偽った自分を演じる。
内側を悟られないように。上部だけの心配を聞かされないように。