小優君のことを好きだって言う気持ちが、絵里にわかられたのは重大なミスだったかもしれない。
いじられてもいい人になった私はよくいじられターゲットになった。あの日から。

私は必死に考えて、素晴たちと共に行動することに決めた。
素晴と仲良くなってから私は変わった。
同じ轍は踏まない。

自分が歩いているだけで周りは機嫌を取ろうと頑張る。
ぶりっ子の自分を演じて、不満はすぐに口に出して。
あれだけスクールカーストを気にしていた自分が馬鹿みたい。
もうこのクラスのスクールカーストは私と素晴、天乃、輝、モチなんだから。
偽りの自分じゃするりとスクールカーストに溶け込んで、すぐに偽りの友情を築き立てた。
このクラス全員が私に逆らえない。
いじめているわけじゃない。いじりでもない。ただ勝手に怯えてるだけ。
私はジャイアンのような絵里とは違う。
ただ、スクールカースト男子軍団と偽りの友情を築き上げるだけ。
大人な天乃を心からしたえばいいだけ。
なんて簡単なんだろう。
次の学級委員の座は私にある。
もう、スクールカーストになったのだから。