KISSでチェンジ!

どんなときでもハラハラドキドキして集中してみることのできるホラーやミステリーが純は好きだった。
気がつけば時間が経過しているし、暇つぶしにはもってこいだ。

 今日も気がつけば物語の主人公に感情移入して、つい呼吸を止めて見守っていた、そのときだった。

 現実に引き戻すようにけたたましくスマホがなり始めてビクリとソファの上で飛び跳ねた。

 映画はまさにクライマックスを迎えようとしているところで、一瞬着信を無視してしまおうかと考えた。

 しかし、画面に出てきている良明という名前に思いとどまった。
 純は映画を一時停止して電話に出た。

「どうした?」
 思わず無愛想な声を出してしまう。