KISSでチェンジ!

「昨日はありがとう」
「昨日?」

なにかしただろうかと考えていると「小説の夢のこと。笑わないでくれたでしょう? 嬉しかった」と微笑む。
あぁ、そのことかと納得した。

「俺は夢とかないから、普通にすごいと思っただけだよ」
「そうだとしても、小説家になりたいって言うだけで笑って来る人って沢山いるんだから」

茜の目が少しだけ釣り上がる。
沢山の人から自分の夢を笑われてきたのかもしれない。

そう思うと、少しだけ可愛そうな気がしてしまう。
「笑われて来たのか?」

質問するつもりじゃなかったけれど、話の流れでつい聞いてしまった。
茜は深く頷く。