KISSでチェンジ!

視線を作品へ落とした純の手から、茜が作品を奪い取った。
マジマジと読まれることは恥ずかしいみたいだ。

「それで、今度は男の子同士の恋愛ものを書いてみたいと思うの!」
宇宙人と人間の友情とか、男同士の恋愛とか。

茜は少し変わった物語が好きなのかもしれない。
「残念だけど、俺達は別に――」

いいかける純を良明が止めた。
付き合っているわけじゃないから観察されてもおもしろいネタが取れるとは思えない。

なのに良明が真剣そうな表情で茜を見つめている。
中途半端に言葉を切った純はいぶかしげに良明を見つめる。

「本気で小説家を目指しているんだな?」
良明からの質問に茜はハッとしたように目を見開き、それから真顔に戻って頷いた。

「本気だよ。すぐには無理でも絶対にデビューしたいと思ってる」