KISSでチェンジ!

 我ながら穴だらけの計画だと思うけれど、突如やってきた性別固定なのだから仕方がない。

 重たい足を引きずるようにして階段を上がっていると、職員室から出てきた担任の男性教師に呼び止められた。

「深井、ちょっとこっちに」
 手招きをされた純は良明と別れて職員室へ向かった。

「昨日お母さんから連絡をいただいてる。体の調子はどうだ?」
 先生は誰も居ない給湯室に純を呼んで小声で聞いてきた。

「体は大丈夫です。でも、こんなことしてもすぐ俺だってバレるんじゃあ……」
 素直に不安を言うと先生は左右に首を振った。

「少しメークをしてるんだな? 先生でも一瞬誰だかわからなかったぞ」
 と、関心したように言う。

 それにしてはすぐに純だとわかって声をかけてきたようだけれどと言うと、それは良明が一緒に居たからだと説明された。