KISSでチェンジ!

☆☆☆

 両親から逃げるように自室へ戻ってきた純だったが、教科書を読むふりをしてぼーっと椅子に座っていた。

 気になるのは良明に声をかけていたあの女の子のことだ。
あのあと勇気を出して告白したんだろうか。良明の答えはどうだったんだろう?もし、OKしてたら?

 そこまで考えて自分がひどい顔をしていることに気がついた。
眉間に深くシワを寄せて口はヘの字に歪んでいる。

「良明に彼女ができたって、俺には関係ないし」
 だいたい、女の子の気持ちが通じるほうがいいに決まっている。

それなのに今俺は振られることを願ってしまっていた。
 俺、そんなに性格が悪かったっけ?

 鏡に自分の顔を写して両手で頬を掴んでもんでみる。
なにも変わっていないようで、実は少しずつなにかが変化していっている。

良明みたいに急激に背が伸びたり、俺みたいになんだかよくわからないモヤモヤとした感情に囚われたり。