KISSでチェンジ!

毎日『玄関から行き来しなさい』と注意してくる母親の声は、隣の家まで聞こえていたみたいだ。

「あら、そうなの」
大慌てで事情を説明したふたりを前に、純の母親はあっけらかんとした口調で頷いた。

普段食事に浸かっているテーブルには純と良明。そして純の両親が正面に座っている。
父親は純からの説明に少しだけ難しい顔を浮かべたのだけれど、なにも言わなかった。

「どうしてそんなに冷静でいられるんだよ」
自分たちと随分と温度差があるようで、純は思わず声を荒げてしまう。

少し腰を上げてそう言ったところで、自分の体が元に戻っていることに気がついた。
いつの間に戻ったんだろう?