KISSでチェンジ!

「大丈夫?」
 チャラ男二人組が逃げ出したところで、スーツの男が心配そうな顔を向けてきた。

「だ、大丈夫です」
 見た目によらず怪力そうな男に少したじろぐ。だけどこの人は悪い人じゃなさそうだ。

「どこまで行くの?」
 そう聞かれて自分の街の地名を口に出す

すると男は目を見開いて「徒歩で?」と聞いてきた。
 純は素直に頷いた。

 今の所それしかすべがないからだ。
 一応駅へ向かってはいるけれど、駅へ行くまでにも距離がある。

「ここからなら、バス停が近いよ」
「本当ですか?」

 バスなら乗り換えが必要になりそうだけれど、十キロも歩いて帰るのはさすがに難儀だと思っていたところだった。