病院生活は過酷なものだった。
まず、トイレ。
腰を骨折しているせいで、車椅子への乗り降りでさえかなり痛い。トイレに行って戻るまで4回ずつ立って座らないといけないのだ。
そして、お風呂。
夏場だというこで湯船に浸かる必要はないけど、腰が痛いこともあり、シャワーも2〜3日に1回しか入れない。
入院して1週間くらい経ったが、お母さんは毎日来られるわけではなかった。
良くても、2日1回。正直寂しかったが、頑張って働いているのだから仕方ない。
それに……病室の仲間がいてくれるから、楽しい。
目を覚ました翌日にお母さんが来てくれたが、かなり心配してくれていた。
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「怜南……!!無事でいてくれてよかった…。もうかなり心配したんだから!
…でも。怜南の苦しみに気づけなくて、ごめんね。忙しくても怜南と話す時間、大切にしないとね」
たとえ、お金がなくて裕福に暮らせなくても、お母さんがいるだけでじゅうぶん幸せだと思った。
「ありがとう、お母さん…。ごめんなさい」
そう言うと、お母さんは微笑んだ。
「そうそう、着替えとか、必要なものは持ってきたんだけど…まだ他にいるものがあったら言ってね。スマホは…どうする?」
着替えや毛布、歯ブラシなどたくさん持ってきてくれたらしい。
スマホ。チャットアプリや掲示板でいじめられていたわけではないが…。
「ありがとう。スマホは…今はいいかな。リハビリとかに専念したいし」
「そっか。また必要になったら言ってね」
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