僕に依存してほしい。【ピュアBL】

 僕もスマホをカバンから取り出した。ちなみにスマホを使うのは、怜くんと連絡とるぐらいかな? あとは家族と連絡取るぐらい? 他はいつもカバンかポケットにしまってある。

 自分のスマホを見つめてもつまらない。再びカバンにしまうと怜くんとお揃いの醤油ラーメンの麺をすすった。

「雪の時期のラーメンって、あったかくて特に美味しく感じるよね」
「そうだね」

 返事はしてくれるけれど、怜くんの視線は相変わらずスマホ。

 怜くんがスマホを持ったのは僕が中学1年生、怜くんが中学2年生くらいの時。その時はまだ僕の目を見て話してくれていた。

 その時を思い出すたびになんだか寂しくなる。

 先にラーメンを食べ終えた僕はじっとして怜くんが食べ終わるのを待っている。なんか怜くんとスマホはふたりだけの世界にいて、カップルみたいだ。怜くんは食べ終わってもスマホをぽちぽちしている。

「よし、帰るか?」
「うん」

 スマホの用事が終わったらしい。
 怜くんがバイトで稼いだお金でいつも奢ってくれる。

 今日も怜くんがお金を払ってくれて。払い終わると店を出た。