私はよく分からないまま、その女の人に喋りかけた。

「あ…あの!ここは…どこですか…?」

女の人は目を見開いた。なにを言ってるのかこの子はというような顔していた。

「え…?あ…!もしかして、迷子かい…?」

迷子…うーん、まぁ迷子かなある意味。

「まあ、そんなものです…」

そうかいと、何かを考え込むような仕草をしてから
こっちに向かい直して女の人は言った。


「とにかく、うちにおいで…」

そういうと、女の人は私の腕を掴んで歩き出した。

ちょ…ちょっと…
ほんとに急すぎるよ…

そんな私を無視して、どんどん街の奥へと歩いて行った。