「お姉ちゃんみたいなもんだし。」【完】



でも、私の好きな人は…




「せれんは超モテるよ!昨日だって告白されてたしね?」



「ちょっと、円…?!」




突然何を言い出すかと思えば…



「学年一のイケメンくんからだよ?もう凄いんだから」



得意げにそういう円。



「なのに付き合わなかったの?」



純粋なこたくんの目




「そ、それは…」



ああ、そうだよね。こたくんは、そう思うよね。


付き合わないよ…だって私の好きな人は…



「このばかっ!!」



ばこっと痛々しい音が響いた。


…どうも円がこたくんのこと殴ったみたい。



「いってぇ!なんだよ!?」



「ふんっ」



あーあ。こたくん涙目になっちゃってるよ可哀想…


円どんな力で殴ったの…




「まあでもそりゃモテるよな〜姉貴と違って、可愛いし、優しいし、勉強できるし」



こちらを見て、微笑むこたくん。



「っ、」



こたくんの不意打ちに顔が真っ赤に染まっていく。