「お姉ちゃんみたいなもんだし。」【完】




「人に聞いておいて何その反応〜」



それは確かにそうだけど…こたくんがいる前でそんなの答えられるわけないっ。



「わ、私の話なんていいじゃん、っ、」




「なんだよそれー」




不服そうな松前くんは、そう呟き筆箱からペンと消しゴムを出していた。



ちらっとこたくんのほうを見ると、不意に目が合った。



いつもより鋭いその視線。



…あれ、なんか、怒ってる?



「っ、」




やばっ、すごくわざとらしく逸らしてしまった。



…もしかしてこたくん聞こえてたかな?



それともうるさかった?




でもこたくんがあんな不機嫌な顔すること滅多にないのに…



委員会はこたくんのことで頭がいっぱいで、先生の話は全然聞こえなかった。