冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情



やだ、ほんとに気持ち悪い……っ。

力じゃ全然かなわない。


「可愛いねー。もっと声出してくれていいんだぜ?」

「は、離してってば……!」


このまま抵抗しないと何されるかわからない。自分でなんとかしなきゃ。


腕に力を入れて振り下ろそうとしても、簡単に押さえつけられる。


「ははっ、そんな弱い力じゃなんも効果ないって」

「ほんとに、もうやめて……!」


触れてくる手も、声も気持ち悪くて、身体にある熱がぜんぶ引いていく感覚。


「なー、もっと声聞かせろよ。盛り上がらねーじゃん」


「まあ、落ち着けって。このままホテルでたっぷり遊んでやろーぜ」


最後につかまれた手を、もう一度振り払おうとしたとき。


ドンッと壁が蹴られたような、ものすごい大きな音がした。


「その汚い手……離せよ」