「まって還琉くん!」
「……ん? どうかした?」
還琉くんの顔色が悪いことに気づいた。
普段からにこにこ笑ってるから、表情が読み取りにくい還琉くん。
でも、これはさすがに気づく。
「還琉くん、無理してるでしょ?」
「……どうして?」
「顔色よくないし、なんかしんどそうに見えたから」
「平気だよ。今日は柚禾に付き合うって決めてるから」
「じゃ、じゃあこっち来て!」
還琉くんの手を引いて、ベンチのほうへ。
ついでにハンカチを水で濡らしてきた。
「はい、還琉くんはここに座って、このハンカチ使って!」
「柚禾は優しいね。僕は平気なのに」
「還琉くん気づいてる? 還琉くんって、昔から無理してるとき頑張って笑おうとするの」
「…………」
「わたしには気を遣わなくて大丈夫だから、今はゆっくり休んで」

