家出少女の反抗



「……公務員にーー先生になっただけなのにどうして?」




「家の両親は、父親が酒乱で借金を作ってて……それが一つの要因かな。その借金を息子に払ってもらうよう無理矢理勉学をさせて、高学歴を手に入れさせ公務員業に継がせようと企んでたってのもあるんだ。だから自分で先生になるって決めたのにもかかわらず………あのババアは「私のおかげで怜音は働けてるのよ!!」とケチつけて、お金を取ろうと、血眼で追ってくるんだ」






「そんなことが………」





プシュッと強めにコーヒーの缶を開ける、怜音先生。




ちょっとだけ、痛々しい姿で見ていられなかった。





「何回もネカフェで、寝泊まりしてあのババアが追ってくるのを避け出るんだけど………どうも噂を聞きつけてくるのは上手いみたいで………今回もバレちゃったみてぇだな」





「ごめん……怜音先生」





「いいんだよ。霞は何にも悪くないし……追ってくるアイツが元凶だっただけだし」





この人はずっと、そういう心の傷があったからこそ私を見捨てなかったのか?





力無く頭を撫でて、微笑む怜音先生は何処か一人げに別世界にいるようなそんな孤独を感じる。




暗闇の宇宙の中、そっと無重力で浮かぶ怜音先生の姿が見えた。




その目はきつく目を閉じており、息苦しそう。