覚えたくない恋はいらない

「彼女んちいってくるわ」



「…そっか、気をつけてね」



優しく笑って出ていった陽希も、たくさんの見えない傷と戦っている。



痛みは見えないもののほうが深く鋭く蝕んで離さない。



どうかあの子がもし次生まれてくるのなら、平凡でいい。



幸せな家庭に生まれてほしいと切に願ってしまう。