白衣を着た悪魔の執愛は 不可避なようです

(采人視点)

「ホントにシャワー浴びたいので、目を瞑るのが嫌なら殴りますよ?」

漸く夕映から付き合う許可を貰った。
もちろん、結婚を前提とした関係だということは当然で、四方八方から固めた結果だ。

夏用の肌掛け布団で胸元を隠しつつ、必死に俺の言葉に抵抗する彼女。
その一つ一つが可愛くて、今すぐ押し倒したい衝動をぐっと堪える。

握りこぶしを俺の顔の前にチラつかせ、可愛い抵抗を試みている。

「じゃあ、キスしてくれたら目瞑っててやるよ」
「えっ……」
「付き合ってるなら、キスくらいいいだろ」

押し倒すことも唇を奪うことも造作もない。
けれど、無理やり奪うのではなく、ちゃんと心で繋がりたいから。

焦らなくていい。
ちゃんと俺の方から、お前の『怖さ』ごと愛してやる。

結婚なんてどうでもいいとずっと思っていた。
好きになることも、愛することもないと思っていたのに。
夕映が俺を変えた。

医術以外に欲することなんて無かった俺に、一分一秒でも一緒にいたいと思わせる女性。
毎日のように女性の裸を職場で見ていて、綺麗な胸を見ても何とも思わなかったのに。
服を着ていても、夕映だけにはドキッとさせられてしまう。

その布切れ一枚(下着)の下に眠る胸の形が今も脳裏に焼き付いている。

「目を瞑って下さい」
「キスしてくれたら、瞑る約束だぞ」
「なっ…」

膨れる顔も恥ずかしがる顔も可愛すぎて、このまま彼女の全てが欲しくなる。

じりじりと間を詰める夕映。
キュッと結ばれた唇ですら愛おしい。

視線を外したまま、唇が僅かに触れ合う。

「キ、キスっ……しましたからっんッ…」

照れながら離れていく彼女の首を掴み、唇を塞いだ。
小学生がするようなキスで満足できると思うなよ?

少し強引に唇を合わせ、次第に彼女の呼吸に合わせるようにゆっくりと啄んで……。