数日後、院長夫妻と会う日が来た。
久しぶりに来た病院に懐かしい気持ちになるけれど、それ以上に緊張のほうが大きい。
拓海さんと拓斗と共に、院長室へと向かう。
拓斗は初めて来た場所で何か感じるものがあるのか、拓海さんに抱っこしてシャツを掴んだまま離れない。
「失礼します」
ドアを開け、拓海さんに続いて中に入る。
院長は椅子に座ったまま顎の下で手を組み、院長婦人は隣に立っている。
「その子が拓海の子だと?」
「ええ。息子の拓斗です」
みんなの視線が拓斗に向き、拓斗は不思議そうに首を傾げた。
院長は鼻で笑う。
「本当に拓海の子かどうか怪しいものだな。その女が金に困ってまた拓海に近づいたんじゃないのか?」
「俺が彼女に会いたくて探し出したんです。それに、この子は間違いなく俺の子です」
院長は舌打ちをし、椅子にふんぞり返った。
「なんにせよ、お前には他の女と結婚してもらう。それが次期院長としての義務だ」
「俺は院長になんかならなくたっていい」
「何を馬鹿なことを!今まで育ててやった恩を忘れたのか!」
院長が声を荒げ、拓斗がとうとう「うわーん」と泣き出した。
「拓斗、大丈夫だから。ね?」
「大声を出してごめんな」
拓海さんが拓斗の背中を撫で、院長は鬱陶しげに顔を顰めた。
「とにかく、お前たちのことは認めない」
ぴしゃりと言い放たれ、絶望的な気持ちになったそのとき。
「あなた、もうやめましょう」
院長の隣にいた奥様が口を開いた。
そしてこちらへと歩いてくる。
久しぶりに来た病院に懐かしい気持ちになるけれど、それ以上に緊張のほうが大きい。
拓海さんと拓斗と共に、院長室へと向かう。
拓斗は初めて来た場所で何か感じるものがあるのか、拓海さんに抱っこしてシャツを掴んだまま離れない。
「失礼します」
ドアを開け、拓海さんに続いて中に入る。
院長は椅子に座ったまま顎の下で手を組み、院長婦人は隣に立っている。
「その子が拓海の子だと?」
「ええ。息子の拓斗です」
みんなの視線が拓斗に向き、拓斗は不思議そうに首を傾げた。
院長は鼻で笑う。
「本当に拓海の子かどうか怪しいものだな。その女が金に困ってまた拓海に近づいたんじゃないのか?」
「俺が彼女に会いたくて探し出したんです。それに、この子は間違いなく俺の子です」
院長は舌打ちをし、椅子にふんぞり返った。
「なんにせよ、お前には他の女と結婚してもらう。それが次期院長としての義務だ」
「俺は院長になんかならなくたっていい」
「何を馬鹿なことを!今まで育ててやった恩を忘れたのか!」
院長が声を荒げ、拓斗がとうとう「うわーん」と泣き出した。
「拓斗、大丈夫だから。ね?」
「大声を出してごめんな」
拓海さんが拓斗の背中を撫で、院長は鬱陶しげに顔を顰めた。
「とにかく、お前たちのことは認めない」
ぴしゃりと言い放たれ、絶望的な気持ちになったそのとき。
「あなた、もうやめましょう」
院長の隣にいた奥様が口を開いた。
そしてこちらへと歩いてくる。



