極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む

「私はもう、そういうのは諦めてますから……」
「……それなら」
 先生が背もたれから軽く身を起こし、膝の上で手を組む。
「俺と結婚してほしい」
「……はい?」
「そして俺との子どもを産んでくれ」
「……はい!?」
 再び突拍子のない声が部屋中に響いた。呆気に取られて半口を開ける私と違い、先生は真顔だ。
 今、結婚とか子どもを産めとか言ったような……。
「……ご冗談ですよね?」
「本気だが?」
 さらっと即答されて眩暈がした。この人は一体何を言っているんだろう。
「俺と結婚すれば子どもをもうけられるし君の願いは叶う」
 ああ、なるほど!……なんて思えるほど、さすがに私も単純ではない。
「先生、実は酔ってます?」
「さっき車で帰ってきたばかりだろう。飲酒運転なんかしない」
「じゃあこれは夢でしょうか」
「頰でもつねってみようか?」
 先生は真顔を崩さない。冗談を言うタイプには見えないけれど、これを本気にしていいのかわからない。だって、私はひとより顔が整っているわけでも、スタイルがいいわけでもない普通の人間だ。