極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む

 心の中でぶつぶつと呟いていると、先生が訝しげな顔をする。
「過ちが起こることより、身体を見られるほうが嫌なのか?」
 ギクリとした。そうだ。今の会話だとそう思われるのは当然だ。過ちはないと言っているのに、身体を見られたかどうかをしつこく訊ねるのはおかしい。
視線を泳がせたけれど、先生がこちらをじっと見て答えを待っているのは気配でわかる。
 もしも先生が私の秘密に気づいていなかったのだとしても、うまくごまかせるような言葉がすぐに出てくる気がしない。それに、あれだけ迷惑をかけた上、あらぬ疑いをかけたのだ。この際きちんと説明したほうが誠実だろう。
「実は私……」
 誰かにカミングアウトをするのは初めてで、とにかく緊張する。動悸がする胸をぎゅっとおさえた。
「貧乳、なんです」
「貧乳?」
「わー!大声で言わないでください!」
「普通のボリュームだぞ?君のほうが大声だ」
 ソファの上で頭を抱えて蹲った。オウム返しされてしまってとにかく恥ずかしい。きっと私の耳は真っ赤だろう。穴があったら今すぐ入りたい。
「そんな印象はなかったが」
「先生、今の下着はとてもハイテクなんです。いくらでも盛れちゃうんです」
「まあその辺りは男にはわからないな。だが、胸が小さいことの何が悪いんだ?」
 「それは……」と言いかけて、あのときの彼の言葉が浮かんだ。