頭がボーッとする。
隣から聞こえる低い声にハッとすると、気づけば私は知らない男のひとに腰に手を回されて歩いていた。
いや、全く知らないわけじゃない。
さっき飲み屋で隣で飲んでいたサラリーマンだ。
私と同い年ということで、少し会話をしていたところまでは覚えているんだけれど……。
「どこかで休んでいこうか」
「どこか……?」
彼は私の困惑に気づかないのか、キョロキョロと辺りを見回す。
そして視線を止めた先には、古びた建物がある。
LEDライトで派手に看板を光らせているその建物は、どう考えてもラブホだ。
頭が冴えると同時に血の気が引いた。
冗談じゃない。私にはそんなつもりは全くない。
「あの、私もう帰らないと」
「でもだいぶ酔ってるでしょ?明日は仕事が休みだって言ってたじゃない。ゆっくり休憩していこうよ」
彼がニヤリと口角を上げる。
そういえば会話の中で、私は明日休みなのだということを彼に言っていた気がする。
それはもしかして、私が誘っているような言い方に聞こえてしまったんだろうか。
頭が回らずうまく言葉も出てこない私の腰をぐいっと引いて、彼は強引に歩いていく。
どうしよう……。
隣から聞こえる低い声にハッとすると、気づけば私は知らない男のひとに腰に手を回されて歩いていた。
いや、全く知らないわけじゃない。
さっき飲み屋で隣で飲んでいたサラリーマンだ。
私と同い年ということで、少し会話をしていたところまでは覚えているんだけれど……。
「どこかで休んでいこうか」
「どこか……?」
彼は私の困惑に気づかないのか、キョロキョロと辺りを見回す。
そして視線を止めた先には、古びた建物がある。
LEDライトで派手に看板を光らせているその建物は、どう考えてもラブホだ。
頭が冴えると同時に血の気が引いた。
冗談じゃない。私にはそんなつもりは全くない。
「あの、私もう帰らないと」
「でもだいぶ酔ってるでしょ?明日は仕事が休みだって言ってたじゃない。ゆっくり休憩していこうよ」
彼がニヤリと口角を上げる。
そういえば会話の中で、私は明日休みなのだということを彼に言っていた気がする。
それはもしかして、私が誘っているような言い方に聞こえてしまったんだろうか。
頭が回らずうまく言葉も出てこない私の腰をぐいっと引いて、彼は強引に歩いていく。
どうしよう……。



