「…なんですか、それ。」

「これですか?
今年卒業した僕のクラスだった子からの手紙です。」

「へぇ、素敵ですね。
…でも、こんな答辞みたいな手紙書くような子いましたっけ?」

「これ書いたのあの問題児ですよ。」

「あー、あの子。
手紙なんて書きそうにないのに。
ましてや、学校嫌いだったじゃないですか。
相当慕われてたんですね。」

「そうなんですかね、、。
あの子、口に出さないだけで結構色々思ってるんですよ。
直接は言えないから手紙にしてくれたんだと思いますけど、」



君がもし、誰かに渡せるような人になったら
今度は君が教壇に立って
学校のカリキュラムにはない授業をしてくれたりしないだろうか、なんて。

「でもまぁ、あいつの学校嫌いはいつまで経っても変わらない気がします。」