雨が降っていた。
今日は、本当は
広いフラワーガーデンに
行く予定だったが、
学校の遠足みたいに
何もしないのも
嫌だったため、
水族館に行くことにした。
お相手は、
四季問わず、
ワンピースが
好きな雫だった。
水色のドット柄ワンピースに
カーディガンを羽織って
彼女は待っていた。
自宅に直接迎えに行くよと
伝えていた。
車の免許を取って数ヶ月。
そろそろマイカーが欲しいなと
銀行で7年ローンを組んで
買った。
雫は助手席に乗ることを
楽しみにしていた。
車種は白いSUVだった。
助手席側の窓を開けて、
声をかける。
「乗って!」
「うん。」
ドアを開けてバタンと閉める。
シートベルトを閉めた。
「今日、水族館で良いんだよね。
天気予報が晴れだったけど、
雨強くなってきたもんね。」
「あー、うん。
雨だと、花畑も満足に見れないもんね。
水族館だと屋根あるから
雨でも楽しめる。
イルカショーも見れるもんね。」
「そうそう。
そうだと思って、
水族館って考えた。」
「楽しみ。」
「うん、あと紅茶、そこに置いてたから
飲んで.」
「え、私、紅茶だめだって言ったよね。
コーヒーなら良いけど。
誰と勘違いしている?」
「あ、ああー忘れてた。
ごめん、俺、それ飲むから。
買い直すね。」
「ちょっと、浮気してないよね。」
「ああ、もちろん。
するわけないだろ。」
「そ、そう。
ただの間違いならいいけど。」
悠は、車を水族館を目的地に
走らせた。
窓を外を見る雫。
勘違いの話から
ご機嫌斜めのようで
何も話さなくなった。
水族館に着いて、
チケットを購入したあと、
入場口に入った。
順路通りに行こうと
手を繋ごうとせずに
さっさと行ってしまう雫。
後ろを追いかけた。
説明書きもささっと見ては、
次々と淡水魚や、チンアナゴ、くらげ
海藻コーナーなど次々と
進む。
雫の目的は、
イルカショーだった。
悠は、何度も来たことが
ある場所だったため、
雫の行く通りに着いていくだけだった。
「悠!!
前の方、行かない?」
「前ってイルカに水かけられるよ?」
「あーそっか。
んじゃ、やめておこう。」
悠は、前の座席に座るお客さんが
濡れてしまうのを見たことがあった。
服が濡れるのは避けたい。
どこにするか決められなくて
結局は1番上の立ち見席に立った。
すると、どんどんお客さんが
集まってきて、
これからイルカショーが始まる放送も
流れた。
満員電車のように
押しつぶされそうな
混みくらいだった。
雫は、人混みが苦手だ。
なるべくだったら避けたいことだった。
でも、もう、手遅れだった。
呼吸が荒くなる。
酸素ばかり吸う。
「雫!」
悠は、雫の背中を撫でる。
立ってるのが耐えられなくて、
その場にしゃがみ込んだ。
これはよろしくないと
背中に雫を乗せた。
「待ってろ、今、空いてるところに
連れていくから。」
呼吸ができなくなってる。
手足がふるえる。
過呼吸を起こしていた。
生きた心地がしない。
人混みを避けるべきだった。
「雫、落ち着けー。
大丈夫だから。
深呼吸して。」
ベンチに横にさせた。
いつも持ち歩く
ペーパーバックを
雫のバックから
取り出した。
「ゆっくり吸って、吐いて。
そう、そうだよ。」
だんだんと落ち着いた。
涙が出てくる。
辛い。
悠は、雫の目から溢れる涙を拭った。
「悠、悠。」
起き上がって、悠に抱きついた。
背中をヨシヨシと撫でた。
「よしよし、落ち着いてきたな。
雫、イルカショー見るか?」
「……ねぇ、雫って誰?」
悠は、目を見開いた。
今日は、本当は
広いフラワーガーデンに
行く予定だったが、
学校の遠足みたいに
何もしないのも
嫌だったため、
水族館に行くことにした。
お相手は、
四季問わず、
ワンピースが
好きな雫だった。
水色のドット柄ワンピースに
カーディガンを羽織って
彼女は待っていた。
自宅に直接迎えに行くよと
伝えていた。
車の免許を取って数ヶ月。
そろそろマイカーが欲しいなと
銀行で7年ローンを組んで
買った。
雫は助手席に乗ることを
楽しみにしていた。
車種は白いSUVだった。
助手席側の窓を開けて、
声をかける。
「乗って!」
「うん。」
ドアを開けてバタンと閉める。
シートベルトを閉めた。
「今日、水族館で良いんだよね。
天気予報が晴れだったけど、
雨強くなってきたもんね。」
「あー、うん。
雨だと、花畑も満足に見れないもんね。
水族館だと屋根あるから
雨でも楽しめる。
イルカショーも見れるもんね。」
「そうそう。
そうだと思って、
水族館って考えた。」
「楽しみ。」
「うん、あと紅茶、そこに置いてたから
飲んで.」
「え、私、紅茶だめだって言ったよね。
コーヒーなら良いけど。
誰と勘違いしている?」
「あ、ああー忘れてた。
ごめん、俺、それ飲むから。
買い直すね。」
「ちょっと、浮気してないよね。」
「ああ、もちろん。
するわけないだろ。」
「そ、そう。
ただの間違いならいいけど。」
悠は、車を水族館を目的地に
走らせた。
窓を外を見る雫。
勘違いの話から
ご機嫌斜めのようで
何も話さなくなった。
水族館に着いて、
チケットを購入したあと、
入場口に入った。
順路通りに行こうと
手を繋ごうとせずに
さっさと行ってしまう雫。
後ろを追いかけた。
説明書きもささっと見ては、
次々と淡水魚や、チンアナゴ、くらげ
海藻コーナーなど次々と
進む。
雫の目的は、
イルカショーだった。
悠は、何度も来たことが
ある場所だったため、
雫の行く通りに着いていくだけだった。
「悠!!
前の方、行かない?」
「前ってイルカに水かけられるよ?」
「あーそっか。
んじゃ、やめておこう。」
悠は、前の座席に座るお客さんが
濡れてしまうのを見たことがあった。
服が濡れるのは避けたい。
どこにするか決められなくて
結局は1番上の立ち見席に立った。
すると、どんどんお客さんが
集まってきて、
これからイルカショーが始まる放送も
流れた。
満員電車のように
押しつぶされそうな
混みくらいだった。
雫は、人混みが苦手だ。
なるべくだったら避けたいことだった。
でも、もう、手遅れだった。
呼吸が荒くなる。
酸素ばかり吸う。
「雫!」
悠は、雫の背中を撫でる。
立ってるのが耐えられなくて、
その場にしゃがみ込んだ。
これはよろしくないと
背中に雫を乗せた。
「待ってろ、今、空いてるところに
連れていくから。」
呼吸ができなくなってる。
手足がふるえる。
過呼吸を起こしていた。
生きた心地がしない。
人混みを避けるべきだった。
「雫、落ち着けー。
大丈夫だから。
深呼吸して。」
ベンチに横にさせた。
いつも持ち歩く
ペーパーバックを
雫のバックから
取り出した。
「ゆっくり吸って、吐いて。
そう、そうだよ。」
だんだんと落ち着いた。
涙が出てくる。
辛い。
悠は、雫の目から溢れる涙を拭った。
「悠、悠。」
起き上がって、悠に抱きついた。
背中をヨシヨシと撫でた。
「よしよし、落ち着いてきたな。
雫、イルカショー見るか?」
「……ねぇ、雫って誰?」
悠は、目を見開いた。