「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

「ランペシー侯爵のためにも、あなたが心を入れ替えることを願っています。ただ、もう二度と私の前には現れないでください。私はもう、あなたの妹ではないのですから」
「レミ、アナ……僕は――」
「さようなら」

 私がゆっくりと首を振ると、アルペリオ侯爵令息はその場で再び項垂れた。
 それをランペシー侯爵は、複雑な表情で支えている。

 これが本当に、私が彼にかける最後の言葉だ。
 その言葉によって、彼が心を入れ替えるかはわからない。
 ただできることなら、そうなって欲しいと思っている。ランペシー侯爵のためにも。

 これは本当に、私がアルペリオ兄様にかける最後の言葉だ。
 その言葉によって、彼が心を入れ替えるかはわからない。
 ただできることなら、そうなって欲しいと思っている。ランペシー侯爵のためにも。