「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

「む……」

 そう思っていた私の前に、ロンダーが現れた。
 彼は私のことを庇うように立っている。それにアルペリオ兄様は、少し面食らっているようだ。

「ロンダーか。僕は、レミアナに話があるんだが……」
「今更、あなたが姉上に何を言うのですか?」
「言いたいことは色々とある」
「それが謝罪であろうと言い訳であろうと、あなたが姉上にそのような言葉をかける資格があると思っているのですか?」

 ロンダーの言葉からは、アルペリオ兄様への強い敵意が伺えた。
 姉である私を傷つけた男が、許せないということなのだろう。
 そんな彼の気遣いが、私はとても嬉しかった。その後ろ姿が、とても頼もしく見える。

「申し訳ないことをしたとは思っている。だからこそ、謝罪をしたいんだ」