「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

「本当に、クルレイド様も大人になられましたね……初めて会った時から考えると、なんだか感慨深いです」
「大人になれているというなら嬉しく思います。ただ、それを言ったらレミアナさんだって素敵な大人の女性になられていますよ?」
「なるほど……そう考えると、私達は随分と長い付き合いですね?」
「まあ、初めて会った時から考えるとそうですね……」

 私は、クルレイド様のことを見上げていた。
 初めて彼と会った時には、このような関係になるなんて思っていなかった。思えば不思議な縁である。ロンダーが彼と仲良くなっていなかったら、私の運命はまた変わっていたかもしれない。

「クルレイド様と出会えたことは、本当に幸福なことだと思っています」
「レミアナさん、それを言うなら俺の方ですよ。あなたに出会えたことは、何よりも幸福なことだと思っていますから」
「お互い様という訳ですか……」
「レミアナさん?」