「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

 ずっと考えるような仕草をしていたマルセアさんは、クルレイド様にそのような質問をした。
 彼女の質問に対して、今度はクルレイド様が考えるような仕草を見せる。ここで断れた場合どうするかは、そこまで話し合っていないため、考えているのだろう。

「そうですね……孤児院などに入れるというのが現実的な所でしょうか。ただ、子供の素性に関しては秘密にするべきことですから、念には念を入れてこちらの国の孤児院辺りに入れるというのがいいでしょうか」
「こちらの国に、ですか?」
「より念を入れるなら、そうした方がいいでしょう。こちらの国である必要はありませんが……マルセアさん、心当たりはありませんか?」
「……まあ、ないという訳ではありませんが」

 クルレイド様は、マルセアさんに断られたとしても協力を要請するつもりであるようだ。