「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

 お父様とロンダーの来訪は、そんなランペシー侯爵家にとってはいいものだったのかもしれない。外部から来た二人ならある程度冷静であるため、場を鎮められたのだ。

「話し合った結果、アルペリオ侯爵令息の狙いは我々かレミアナだと思いました。故に心配になって、王都まで駆けつけてきたという訳です」
「ランペシー侯爵も同行を申し出てくださいました。アルペリオ侯爵令息の行動には、自分に責任があると……」

 そこでお父様とロンダーは、ランペシー侯爵の方に目をやった。
 話を聞く限り、侯爵はかなり危険な状態であるように思える。
 それでも彼がここにやって来たのは、アルペリオ侯爵令息の行動がそれだけまずいものであるからなのだろう。

「ふむ……」

 大方の話を聞き終えたギルドルア様は、目を瞑って何かを考えている。