「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

 そんなことを思っていると、アルペリオ侯爵令息がその場に跪いた。
 彼は、それなりに人の視線がある場所で頭を下げている。
 その行為に、私は少し驚いた。もしかして、本当に反省しているのだろうか。

「許されないことをしたことはわかっている。ただ、どうしても君に改めて謝罪したかったんだ。この通りだ……」
「……アルペリオ侯爵令息、あなたが心から反省しているというなら、私としても嬉しい限りです。ランペシー侯爵のためにも、これからは貴族として慎みある行動を心掛けてください。私から言えるのは、そのくらいです」

 アルペリオ侯爵令息の謝罪に対して、私はそのような言葉を返した。
 それは私の本心だ。ランペシー侯爵のことを思うと、なんだか安心できる。
 もっとも、それで私と彼との関係が修復されるという訳ではない。それとこれとは話が違う。

「レミアナ、君は優しいな……」
「……レミアナ嬢!」