「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

「やはりあなたは、そういった望みを抱いていましたか……いやそれ所か、実際に計画を立案する段階まで来ていた。その証拠があなたの屋敷にはある」
「し、しかし、私はまだ何もしていない。これは本当だ。野心など、誰でも抱くものだろう」
「残念ながら、そういう訳にはいきません。国家の転覆は、企てた時点で重罪なのです。思想を抱くまでなら我々も許容せざるを得ませんが、計画を立てたなら話は別だ。今回の件に関わっていようがいまいが、あなたの罪は重い」

 ギルドルア様は、ランカーソン伯爵が計画を企てていたことをわかっていたのかもしれない。
 思えば彼は、伯爵を捕まえることにかなりこだわっていた。それは伯爵の過ぎたる野望を、知ったからなのではないだろうか。

「もっとも、あなたがそういった計画を企てていたという事実は、今回の件に関しても不利になりますがね」