「妹にしか思えない」と婚約破棄したではありませんか。今更私に縋りつかないでください。

 マルセアさんとの決別は、それだけ彼女にとってショックだったということなのだろうか。
 ただ、それも彼女の自業自得としか言いようがない。マルセアさんの元から去り、ランカーソン伯爵に付いたのは彼女自身の判断だ。

「あなたは、国家に対する反逆の罪によって捕まっている。それが大罪であることは、あなたもわかっているでしょう。首謀者であるあなたには、極刑以外あり得ない」
「きょ、極刑……そ、そんな!」

 しかし夫人は、すぐにその勢いを取り戻した。
 それは、自分の置かれている状況を改めて理解したからだろう。国家に対する反逆、彼女はギルドルア様にそれ程の罪を押し付けられたのだ。

「わ、私は何もしていないじゃない! それで極刑なんて、ひどすぎるわ!」
「残念ながら、状況がそうなっているのです」
「それを作ったのは、あなたじゃない!」