溺愛彼氏はめんどくさい

「なゆ」

部屋の扉を静かに空ける。


「わひゃっ」

夕日で照らされたくらい部屋の隅のベッドが盛り上がっている。



「な、なゆはいません」

「……なーゆ」

ベッドに近づく。


俺が恋しかったのか、眠かったのか、なゆが俺のベッドに潜り込んでいる。



「なにしてんの、人のベッドで
寝込み襲う気だったの?」

「ちがっ」


「捕まえた」


ばっと顔を出したなゆの腕をつかみ、押し倒す。



「ひゃぁっ」



漏れる悲鳴も鈴の音のようだ。



「やよ、」

「なーに?」



「あのね、あの、さっき……」


もごもごと口ごもり、顔をそらすなゆ。


押し倒されているのに無防備だ。



信頼、されてんのかね


自問自答しながらなゆの言葉の続きを待つ。