溺愛彼氏はめんどくさい




「で、どうだったの?お味は」

「甘くて~柔らかくて~シナモンの香りがして~美味しかった!」
「お土産は?」


やよいの膝の上で、ぎゅっと抱き締められながら、



やよいが覗き込むように見つめてきた。



膝の上に乗ってるから、必然的にやよいが上目遣い。
 
自分より背の高いやよいだから、そんな姿普段は見られない。



不覚にもキュンとしてしまう。



「なーゆ」

「ぁう!ごめ、お土産買ってきてないわ……

あの…今度、一緒に、行こ?」
「ふぅーん、」


じゃあ味見しよ



ぼそっとそう呟かれて、


「ん、む」

抵抗するまもなく唇が押し付けられた。



「ゃよ、ぅん」

「………もうキャラメルの味はないか」




「っ、ば、ばか!!!歯磨いたもん!!そんなわけないじゃん!!」


離れる間際、ちろっと唇をなめられた。


一気に熱を持つ全身。

恥ずかしくてやよいの肩に顔を埋める。




「でも、俺なゆの味も好きだから」

「ぁぅっ!!!おまっ、なにを!!!!」



「甘~い香り漂わせて、誘ってんのかなーっていつも思ってるよ?」


とんとんとなゆの背中をテンポよく叩きながら、とんでもない爆弾を落としやがった。



「香水つけてねーし!!!……それに、やよいだって、」

「ん?」

「ぎゅってしたときとか、、ち、ゅーしたとき、ふわって優しい匂いするもん」




「あー、ごめんなゆ
ちょっと付き合って」


「ちょ、ばっ…んんんぅ…」