「ねー、離してーー」

「だめ、いま充電中」


後ろからお腹に回ったがっしりとした腕がわたしのことをホールドして離さない。



振り向いて、その腕を主をキッと睨むと、心底嬉しそうに口角をあげた。



「なゆかわい」

「っ~~!うるさいっ!だまれっ!」



はーなーせー!


とじたばた暴れるも離してくれる気配は全くない。



「お、あきらめた」


こういうときは、暴れてもどうにもならない。


おとなしくされるがままにするのが先決なのだ。




「5分だけだからね」