「どうだった?俺のロミジュリ」

「すごかった!最初はどうなることかと思った

けど、最後はジュリエットの暖かさでロミオが

優しくなるのがもう、こっちまで暖かくなったよ!」

「そっか、ありがと」

少し照れたように頬を掻いた武田くん。

普段そんな表情を見せない彼が照れていると

言うのが面白くて、近づいて覗きこむ。

けれどもすぐに視界が真っ暗になって、何も

見えなくなる。

「ストップ」

この声……。

「千秋くん?な、何してるの……?」

前が見えない……とモゾモゾ動くと、余計に動き

を封じられてしまう。

「北斗……お前、何がなんでも独占欲撒き散らし

すぎだから。周りの人が見てるから」

うそっ⁉︎

「うるせぇ、二度とこいつに近づくな、この

ナンパ野郎が」