裏表が激しい生徒会長に目をつけられてしまいました

聞き取れなかったから聞き返したけど、なんでもない、と言われてしまって話は終わってしまった。

武田くんは女の子じゃないけど、この脚本を考えたのは脚本家になりたい女の子で、武田くんは脚本を作った……。

でも、武田くんは女の子じゃない……。

……え?

それからしばらくして、劇が始まった。

本家のロミオとジュリエットの主なストーリーは、ロミオの家、モンタギュー家とジュリエットの家、キャピュレット家は犬猿の仲だったが、街で一番美しいと噂されていたジュリエットに会いたいと言う衝動で、ロミオは舞踏会に忍び込み、お互いに一目惚れする。

でも、認められることではなかったため、二人は駆け落ちしようとするが、ティパルトに決闘を挑まれて、ロミオはティパルトを殺してしまう。

一方、ジュリエットは婚約の話から逃げるために二十四時間仮死状態になる薬をもらい、一旦死んだことにしてロミオと駆け落ちしようとしたが、うまく作戦が伝わらず、ロミオは本当にジュリエットが死んでしまったと思い込み、毒薬を飲んで自殺。

目が覚めたジュリエットも、隣でロミオが死んでいるのを見て探検で自殺するという、なんとも可哀そうな物語だ。

ただ、この物語は武田くんが考えたものだから、モンタギュー家とキャピュレット家は犬猿の仲ではなく、ただただロミオの性格が悪いというストーリになっている。

そんなロミオが誤って人を殺してしまって、町を追い出され、途方に暮れている時に、ジュリエットに出会い、性格が優しくなっていくと言う、原作と程遠いがなんとも言えない暖かさで胸がほっこりして、劇が終わる。