「はい」

「はいって……お前なあ、犬と猫を学校に連れてくるつもりか?」

「いいえ。クラスで犬と猫に分かれて仮装するんです」

「……なんか、シュールだな」

クラス全員が犬と猫になっている姿を想像したのか、会長はなんとも言えない顔で

そう言った。

「私もそう思いました」

「……なあ、ずっと気になってたんだが」

くすくす笑って同意すると、会長は少しの間だまってから、改まったようにそう切り出す。

「なんで敬語?」

「……は?」

「いや、武田にはタメ口なのに俺には敬語で名前すら呼ばない」

「はぁ……」

子供みたいに唇を尖らせてそういう会長に戸惑ってしまう。

急にどうしたんだろう……。

嫉妬?

……まさかね。