先生は大人だから、
他の子と差別は絶対にしない。
水曜日のほんの特別な時間を一緒に過ごせているだけでラッキーすぎるし、
先生の態度が当たり前ってわかっているけど、時々寂しくなる。
先生のトクベツになりたいな、なんて。
「はぁ、」
「なに、どうしたの」
「あ、雫、いたの」
「いたの!じゃないよさっきから早く帰ろうって何回も言ってんのに」
「ごめんごめん、」
「なんか悩み事でも?」
「いやぁ、」
「どーせ、先生のことですよねー」
「ひどー、こっちは真剣に悩んでるのに」
「玉砕するかもしんないけどさ、思いは伝えなきゃ伝わらないよ?」
「わかってるけど・・てか玉砕って」
「あんたわかってんの?終業式が終わったら、めったに会えなくなるよ?
青春は一回きりだからね?」
私たち3年生は2学期が終わるとあとは自由登校になる
ということは授業もなくなり、学校に来て先生に勉強を教えてもらうこともなくなるんだ。