あの子と私

「どうぞ」


真雪の声が聞こえ、ドアノブに手をかける。

このドアを開けたら、どんな部屋が待っているんだろう…?

ドアノブを回し、ドアを開ける。

すると凄く素敵な部屋が目の前に広がっていた。


「中に入っていい?」

「うん。だってここはアリスちゃんの家じゃない」


真雪がそう言って笑い、私も笑い返して部屋の中に入る。

そして部屋の中をゆっくりと見回した。

フカフカのベッドは私が使っているベッドより広く、床には白い絨毯が敷いてある。


鏡台やクローゼットも、どの部屋の物よりも立派に見えた。


何となく、母親が荒れていた気持ちが解るくらい素敵な部屋だ。

私がこの部屋に気を取られていると、申し訳なさそうな顔をして真雪が聞いた。


「こんなにいい部屋、私なんかが使ってもいいのかな?」


……。

母親の泣き顔が頭に浮かぶ。


『いいよ』なんて私の口からは言えない……。

私は真雪の問いかけを無視して、真雪に言った。


「それより、さっきはごめんね」

「えっ?」

「お母さん…」

「…ううん。それなりの覚悟はしていたから。…今度…アリスちゃんのお母さんは本当はどんな人なのか聞かせて」

「うん!」