あの子と私

ヨシの言葉にミッコは強く言い返した。


「いいじゃない。川野さんは私達と話して喜ぶ。私達はプリントをして貰って喜ぶ。お互い喜んでいるのに、何がいけないの?」


友達…だからじゃないの?

教室はシンとしたままで、重い空気が流れ、みんなが私達を注目している。

私はミッコが言った言葉の意味を必死に考えた。

友達だからじゃなくて、私がプリントをするから話してくれたって事……?

私は下を向き、身体の力が抜けて握りしめていたプリントが、ヒラヒラしながら床に落ちた。



バカみたい。


……?

その時、私の腕は力強く握られて引っ張られ、私は顔を上げる。


トモ……。

トモは私に優しい顔を向けて言った。


「来いよ」


あんな事を言ったのに……。


「……いいの?」


私がそう聞くと、トモは少しだけ笑って言った。


「バーカ。俺達友達じゃん」

「……」


トモは私の腕を引っ張ったままヨシの所に行き、ヨシも笑顔で私に言う。


「アリス、お帰り」


何か胸が熱くなって、涙が出そうになるのを堪えながら私は言う。


「ごめん…」