あの子と私

前と余り変わらない…?

ヨシがあんなに可愛いって言ってくれて、トモやクラスの子も似合ってるって言ってくれたのに


バカみたい……


「もっと…。もっとアリスにも目を向けてやって下さい」


母親がムッとしてそう言うと、父親は大きくため息をついて言った。


「…世の中にはめ、両親が居ない子供だっているんだ。アリスは、両親が揃っているだけでも、感謝しなきゃな」


私は視線を落としたまま、黙っておかずを一口、口に入れる。


「話を変えましょ?」

「……」


食卓の空気が一気に重くなる。

いつもそうだ。

いつも話題は私の話で、最終的には空気が重くなる。

でも今日の父親は違った。


「たまには、家族揃って何処かに出掛けようか?」

「本当?」

「あぁ。アリスも勉強が忙しいだろうから、冬休み辺りに。二人で行きたい所でも考えてなさい」


父親のその言葉に母親は目をキラキラさせながら言った。


「アリスは何処か行きたい所はある?」

「私は…よく分からないから」