あの子と私

そんな私の気持ちを無視して、相川と広瀬は楽しそうに話しながら歩く。

私は二人の会話の内容も、頭に入らないくらい動揺してた。

そして門を出た時、広瀬が聞く。


「で、何処行くの?ゲーセン?カラオケ?」

「川野、どうしたい?」


私……?

ゲーセンとかカラオケとかより……

私は二人の顔色を伺いながら、小さな声で言う。


「…帰りたい」


すると相川はすぐに言った。


「それはダメだ。川野ってさ、ゲーセンとかカラオケ、行った事あんの?」

「…無いけど」


私のその言葉を聞き広瀬はビックリしたように大きな声で言う。


「マジでぇー?川野さんって本物の優等生なんだね」


本物の優等生……。


「…お母さんが心配するから」


私だってクラスの子達と海に行ったり、カラオケに行ったり、プリクラを撮ったりしてみたかった。

でも仕方ない。

私は頑張らないといけないんだ。

そんな事していたら、負け組になってしまう。


「じゃー、カラオケとゲーセン以外で何処がいい?」


カラオケとゲーセン以外?
お母さんが心配しない所……。


「図書館」


私がそう言うと、相川と広瀬は笑いながら言った。