…ゆっくりと、頭を縦に動かす。


今日の僕の胸のあたりは、おかしいみたいだ。

どんなに仕事をしてても、
こんなにざわざわしたり、
どくどくしたり、
きゅっとなったりしない。


疲れすぎ…かな。

…それとも……



「信じられないとは、思うんだけど。

私、前の学校では、いわゆる「目立つグループ」にいて。
髪も茶髪、クラスでの権力はある意味絶対的だったし、先生も私とか、その周りの人達に関わるの、
めんどくさがってたっていうか…

まあ、そんな感じだったの。」


…たぶん、片山さん目線では、
僕はいつも通りの無表情なんだろう。

でも内心は…まさに目が丸くなった状態。

茶髪の片山さん…茶髪の片山さん……!?!?

…無理。想像つかない。


「で…。
そのグループの中に、カップルがいたんだけど、
その女の方と私は、親友だったん…ですよ。

その男の方は…まあいろいろあって、
私がマンガ家やってること知ってたの」


なんで、敬語?

てゆうか…
『いろいろ』って、…なに?