『…私からも、お願いがあるんだけど』 あと5メートルでたどり着く。 僕がずっと触れたかったもの、 僕がずっと想っているものに。 「……なに?」 あと1歩踏み出して、手をのばせば、触れることができる。 片山さんの声は もう機械を通した声ではなくて ずっと聞きたかった 澄んだままの声。 「あたしも、灯耶って呼んでも、 いい…ですか?」