ぴか★すき


「…誰だった?」



できるだけ落ち着いた声を出すように気をつけながら聞いてみる。


なんでこんなにどきどきするんだろう。

女の人から電話なんて、それでも数は少ないけど、
沙耶か藍耶か母さんか、
佐々木さんかもしれないのに。



…なんで最初に、

片山さんが浮かんだ?



ららちゃんは僕の表情をじーっと観察してから、
にこっと笑って口を開いた。



「え〜っと、誰だったかなあ?

たしか…
カタヤマさん?」



その言葉を聞いた瞬間、僕の中で何かが溢れ出した。

なんだ…
なんだ、この気持ち。

どんなにおさえても、笑みが零れてしまいそう。


とにかく、はやく…


はやく、片山さんの声が聞きたい。