…なんだそりゃ。 僕の頭の上に?マークがいくつも浮かんだとき、タイミングよくスタッフが僕を呼んだ。 「大目さーん、そろそろお願いしまーす!」 「あ、はい!」 助かった。 未来の話は、正直苦手なんだ。 僕はなるべくやさしくららちゃんの腕を振りほどき、 「俺はわかってるよ、これからどうなるか。」 そう言い残してセットに向かった。 「…あたしはそれを変える力があるんだよー」 ……ららちゃんが小さな声でそう言ったのを、 聞こえなかったことにしながら。