ぴか★すき

ぞくっ……!


全身に悪寒が走る。

さっきまで大目くんを考えて上がっていた体温は、一気に冷めてゆく。





———そして私は、完全に思い出してしまった。


中2の、「あの日」。


私の幼なじみだった六哉は、私がマンガ家だとゆうことを知っていた。

そして、私がそれを必死で隠していることも、
私が密かに、誰にも言わずに、

六哉のことがすきだったことも、知っていたんだ。


「あの日」、六哉は、
たまたま居残りでふたりきりになった私に
「マンガ家のことバラされたくねぇんだったら」
と言って、放課後の教室で、
私と、
やったんだ。



……私が六哉のことをすきだということに気付いたから。

だから六哉は、私を利用したんだ。

ただの「オモチャ」として。


そして、六哉の当時の彼女は、見てしまったんだ。


彼氏が親友に
触っているところを。



私は、なんの抵抗もできなかったんだ。

マンガ家のことをバラされたくなかったから。


——六哉のことが、すきだったから。